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    2006年 06月 24日
全国古民具骨董まつり 6月24日
 予定では曇りなので多治見の陶磁資料館へ行こうと思っていた。でも朝、目を覚ますと晴れだった。急遽予定変更し、東京の平和島の骨董まつりへと向かう。

全国古民具骨董まつり 6月24日_b0103424_21133190.jpg

 平和島の骨董まつりに行くのは2~3年ぶりで新鮮な感じがする。それでも各店の展示方法は変化が少なく、中には商品さえも同じ?ようなものもあった。
 中日の土曜日、平和島の骨董まつりが行われている『流通センター駅』近くになるとモノレールから長ーい行列が見えた。
 
 うそぉ、え?入場制限?・・・まさか。

 はやる心を抑え駅を降りるとその行列は別の催事の行列であった。少し安堵。実際の骨董まつりの会場は昼近くを迎えていたせいか、客足はそれなりの人手で多くはなかった。お弁当を食べる業者さんを気にしつつ、商品を眺めて探す。

 最初に見つけたのは爆撃機を絵付けした洋食器。5枚組。食事中だったので、とりあえずほって置く。→一種の賭け。ここでH氏が登場してきたら買われるかもしれない。

 洋食器(皿) 岐1144?/許27247 上絵付けによる水色と黄色の輪線と3機の編隊爆撃機、5枚

 古民具骨董まつりの名があるだけあって古民具も多い。大きなたんすや石仏など。石仏については一人の外人さん(女性)が熱心に質問をぶつけていた。
 (一石に二体彫られた石仏を指して)『これは夫婦を表わしているのですか?』とか、『どこから持って来たんですか?』『お幾らなんですか?』とか。
 この人海外のブローカーか?などと思っていた。でも、勉強熱心だなぁ。と感心する。

 とぼとぼ見てゆくと防衛食容器があった。蓋には『防3』の文字。(いらないなあ)と思いつつ身をひっくり返す。
 (おっ、番号違うじゃんか。)よく見ると身には防衛食の文字が無い。蓋と身は別々であった。食事中ということで再び少し合間を見て戻ってみると

 (うっ、)と固まる。業者さんにはいろいろな方がいる。よいイメージを受ける方・ちょっと遠慮したい方・・・後者の方でした。それでも値段を聞いて購入。まぁ、妥当な値段でよかった。

 防衛食容器 蓋『防3』 身『岐20』  蓋にだけ文字、身は無文字

 会場はとても広く、全体で200店くらいあるらしい。古民具・和物だけでなく、西洋骨董を扱う店も多く出店している。その一店で番号付きコーヒーカップを見つけた時の事。

 店主とお客さんの会話に聞き耳を立てていた。いえ、入り込む余地が無くて待ってたんです。店主いわく、『今はエルメスとユニクロ』ですから、と。お客はわからなかったようで、『何です?』と聞き返す。
 『ああ、今はとても価値のある物(エルメス)か、とても安価な物(ユニクロ)しか売れないんですよね』それに対応して『私のはエルメスなんでしょう?』と客。
 (これか。)身近にガラスのフラワーベースがある。彫刻にしてあるもので、19万円!
 塗り蓋付けて茶道具の建水にしたら興ざめだろうか。そんな大きさと形です。

 同時に(あんたの店で今からユニクロ買おうっていう客がここにいるんだけどな・・・)とりあえずそちらの梱包が済みそうになるまで会場を回ってから舞い戻りカップを買う。
 商品説明の札には『1950年代』とある。『戦前のもの』という説明は聞いたことあるけれど、『戦後』は初だなあ。

 珈琲碗皿(1客) 岐648/田代陶器会社 TASHIRO TOKI KAISHA  バナナの葉?、ソーサーには番号無し

 古伊万里を多く扱う店にはなぜか仏具の代用品。
 おそらく一緒に抱き合わせで引き取るよう言われたのかも。8000円というのをどーんとまけてもらった。『乙型花瓶』と呼ばれる形状のもので、瀬戸市の代用品展の図録に掲載されているものと同じものだろう。

 乙型花瓶 番号無し 銅器写し

 戦時中に絡むものとしては以上だが、他にも5000円の金魚の上絵付けの洋皿(岐1074)、番号の読めない信楽の手榴弾、練習用の模擬手榴弾、黒ガラス製の甲型燭台1対(3万円)、ガラス製おろし金(8000円)などが目に付いた。
 他にはくらわんか皿や伊万里などちょっとした降りものがあるだけで3000円程度とお手軽感のあるものが多かった。(お手軽と思うかどうかは個人によって違いますが)

 統制陶器以外の気になって購入したものは以下です。

 盃  『昭和廿五(25)年 祝 四十二 佐●●吉(●●は一応伏せさせてもらいました)』
鶴と亀 昭和25年で42歳を迎えることの難しさを感じさせるこの盃は買わずにはおられませんでした。また、年号入りとしても貴重です。


 パピリオの瓶 以前京都で入手し、ブログで紹介したものと同じタイプ。ちょっと大きい。本当は戦前のタイプがいいな~、とゼイタクなことをぬかす私でした。今回は300円。

 志野織部陶片 桃山時代、割れているが大きいし、見込みには文字らしい文様があり面白い。


 遅い食事を流通センター内のそば屋で食べ、その後伊万里を買う。

 のぞき猪口 江戸時代 染付だが、発色が悪いので安価。でもサギが描かれているし、無傷なのはうれしい。